今から20数年前の夏。
私は第一子妊娠中で、予定日を10月初旬に控えた臨月間近の妊婦でした。
ある日の妊婦検診で助産院の院長先生に言われた一言に大変ショックを受けます。
その日は特に暑い日で、元来汗っかきな上に妊娠中は代謝が良いのか、助産院に着いた頃には全身汗びっしょりの私。
下着も汗をたっぷり吸って身体にまとわりつき、不快感もMAXです。
助産師さんは診察してすぐに「あらあら大変、触ってみて。汗で冷えてお腹が冷たくなってるわよ。」と。
驚いてお腹に触れてみると、確かに冷たい…。
私が初めて「汗冷え」の怖さを体感した瞬間でした。
妊婦に冷えは禁物というのは分かっているつもりだったけれど、
ただ温かくすればよい冬場と違い、夏を超える出産というのは汗対策が最重要課題なのだと知りました。
そこで、冷やさないためにはどうすれば良いのか!?散々調べて、辿り着いたのが「シルク」という素材でした。
・吸水性はもちろん、特筆すべきはその放湿性。綿の1.5 倍といわれるスピードで、吸った汗が素早く乾く。
・タンパク質で出来ており、アミノ酸の組成が人間の皮膚 と似ている。つまり肌に最も近い繊維である。
・薄手ながらも、逆に冬場は温かい。一年を通して快適に 着られる。
これはまさに汗っかきでデリケートな妊娠期の肌に最適なのでは!?と思い、シルクの肌着を探し回ります。
しかしながら当時、マタニティや授乳期に着られるようなシルクの下着や肌着は、見つけられませんでした。
なぜならその多くは、いわゆる「健康肌着」のような形も色も素っ気ないものか
ゴージャスなレースをあしらった「高級ランジェリー」のようなもので、
サイズ的にもデザインや機能性から見ても、到底妊産婦に合ったものではありませんでした。
そこで思い立ったのです。
「無いなら作ろう!」と。
試作を重ねて出来たのは、のちにPea Podの第一号商品となる「シルクボディインナー」の原型でした。
その後、授乳期の様々なマイナートラブルなども経験し
妊娠中だけでなく授乳中も、更には卒乳後も快適に着られるデザインへと改良を加えていきます。
そんなささやかな”私の悩みを解決する自作ウェア”から始まったのが、Pea Podという会社です。
Pea Podとは「豆のさや」。
新たな命を宿し育む母のしなやかな強さ・たくましさを、豆を守るさやに見立てて名付けました
。
お母さんが気持ちいいと、赤ちゃんも気持ちいい。
マタニティの方にやさしい造りは、きっと全ての方にやさしい。
Pea Podの商品の多くがマタニティの方も着ていただけることを念頭にデザインされているのは、そんな理由から。
「お母さんから幸せにしたい」
この想いを始点に、シルクインナーを作り続けています。これらを必要としてくださる方に届き、お役に立てましたら幸いです。
PeaPod第1号商品の『シルクボディインナー』
◎ストレッチシルク使用 シルクボディインナー
https://shop.peapod.jp/?pid=51759618